僕の音楽制作史その3

  

 前回までは、ようやくレコーディングが出来る環境を手に入れるまでと、中野りうし氏のアルバム制作の話をさらっと書きました。今回はPower Mac G3を使って自作曲の制作をしていた頃の話をしようと思います。

 DAWCubaseを使っていました。『しあわせBOX』の制作が終わった後、バージョンUPの案内が届きまして、お安く新しいCubase(たしかVer4.5だったと思う)が買えるのと、サウンド・ボードも安く手に入るセットがあったので、それを買いました。

 それまで使っていたサウンド・ボードでは、16bit/44.1kHzの録音しか出来ませんでしたが、新しいボードは24bit/48kHzまで対応していました。この当時は、96は高嶺の花。USBのオーディオ・インターフェースもあまり出回ってなかった時代でした。DTMでレコーディングするなら、拡張スロットにサウンド・ボードを突っ込むのが一般的な時代でした。

 ソフトウェア音源が登場してきのがこの頃だったと思います。たしかバージョンUPしたCubaseから対応だったと記憶してます。ドラムマシンとピアノ・ギター等、全部入りの2種類を買ってインストールしていました。

 ドラムとピアノはソフトウェア音源を使う事にしました。ギターの音色は好きになれなかったので使わない事にしました。まだハードウェアの音源の方が良くて、とてもギターの音には聞こえなかったと記憶しています。

 ハードウェアのMIDI音源は、お役御免としました。2台のMacを同期もさせず使うという、とんでもない荒技に疲れたというか、バカバカしくなったとうか、部屋のスペースの問題もありましたし。USBの安いMIDIインターフェースも買ってみたのですが、上手く認識してくれなくて、結局使えませんでした。ここから、暫くの間、ギターの音は僕の作品から消える事になります。

 エレキベースは単純なパターンは何とか弾けたので、ベースは自分で演奏しました。コンピューターのドラムとピアノに自分で弾いたベース、それにパーカッションを重ねる。あと少しだけキーボードを弾く。この時期のサウンドは、こんな感じの構造でした。

 この頃、ようやく自作の曲ができたので、レコーディングをしていきます。仕事の関係で、作業する時間の確保に苦労するのですが、なんとか作品として完成させる事ができました。

  当時の音源を公開します。マスタリングだけはやり直しています。


あかぎともかず「エイプリル・フール」 - YouTube

 

 muzieというサイトから配信する事にしたのですが、プロモーションの方法も無く、ライブ活動は最初からやる気はまったく無かったので、数十人の方が聞いただけでした。今聞くと、バランスが悪かったりしますが、当時はこれが精一杯でした。再録を考えた事もありましたが、なかなか手が付けられてません。

 Power Mac G3とCubaseの組合わせは、この作品までで、次の曲からはPowerBookにLogicというシステムへ移行していきます。