平塚 柾緒「東京裁判の全貌」

東京裁判の全貌 (河出文庫)

東京裁判の全貌 (河出文庫)

東京裁判の矛盾点、欠陥等を指摘しておきながら、結局は”戦犯容疑者には罪がある”という視点で描かれている。特に”A戦犯”とされた人達の人物評には悪意すら感じる。筆者の典型的な東京裁判史観に基づいた記述を除けば、この不当な”裁判ごっこ”の流れは良く判るので、事実と筆者のかってな思い込みを区別して読む必要があるかも。
まあ、この本読む前に、小林よしのりの「いわゆるA級戦犯」を読んでいたので、余計にこういう評価になった。
ボロカスに言ったけど、この本のおかげで、アメリカが日本の外交暗号を解読していたのが明らかになったのは東京裁判だったんだと知りました。(つまり真珠湾が攻撃される前に日本の宣戦布告を知っていたという有名な話です)